WEP097  加速器技術/ビーム診断・制御  8月5日 小ホール 13:00 - 15:00
傾き制御電子バンチによるコヒーレントテラヘルツ光発生
Generation of coherent THz radiation by electron bunch tilting
 
○坂上 和之(早大高等研),西田 万里子,水柿 将貴,鷲尾 方一(早大理工研),浦川 順治(高エネ研),平 義隆,黒田 隆之助(産総研)
○Kazuyuki Sakaue (WIAS, Waseda Univ.), Mariko Nishida, Masataka Mizugaki, Masakazu Washio (RISE, Waseda Univ.), Junuji Urakawa (KEK), Yoshitaka Taira, Ryunosuke Kuroda (AIST)
 
高周波偏向空胴は極短バンチ電子ビームを計測するために発展してきた。我々は独自に偏向空胴を開発し、150fsの分解のを持つシステムの構築に成功している。偏向空胴は電子バンチ長を計測できることはもちろんであるが、電子バンチの縦方向と横方向に相関を与え、傾けることが可能である。これを積極的に用いて、電子バンチの進行方向と異なる、特定の角度に放射されるチェレンコフ放射をコヒーレント放射として取り出すことが可能であると考えた。早稲田大学で所有する高周波電子銃を用い、チェレンコフ放射のターゲットとして、TOPASと呼ばれる高分子材料を用いることによって広帯域かつ高強度なテラヘルツパルスが得られる。本講演では傾き制御電子バンチによるコヒーレントテラヘルツ光発生の原理、これまでの実験結果及び今後の展望に関して報告する。