WEP083  加速器技術/ビーム診断・制御  8月5日 小ホール 13:00 - 15:00
エネルギー回収型冷却電子リニアックにおけるCバンド検波型ビーム位置モニターの開発
Development of a beam position monitor detecting C-band frequency in the ERL-based cryogenic electron linac
 
○井原 功介((株)トヤマ),諏訪田 剛(KEK),遠藤 克己,竹中 久貴,太田 温((株)トヤマ)
○Kosuke Ihara (Toyama Co., Ltd.), Tsuyoshi Suwada (High Energy Accelerator Research Organization (KEK),), Katsumi Endo, Hisataka Takenaka, Yutaka Ota (Toyama Co., Ltd.)
 
株式会社トヤマでは、エネルギー回収型冷却電子リニアックの開発を進めている。このリニアックは、X線発生装置としての利用を計画しており、そこで得られたX線はイメージングやがん治療などへの応用を期待している。また、X線発生後に残った電子ビームのエネルギーを減速管の中で回収することにより、ビームダンプ時の放射線の発生を抑え、非常にクリーンな装置となっている。その上、加速周波数を5712MHz (Cバンド)にすることで装置のコンパクト化と低コスト化の両立を図っている。 現在はこのリニアックに使用するためのビーム位置モニター(BPM)の開発をおこなっている。今回のBPMは、低コスト且つ十分な精度が期待出来るストリップライン型BPMを採用し、検波周波数は加速周波数と同じ5712MHzに設定している。電極の形状やビームパイプの内径はシミュレーションにより決定した。主なシミュレーション内容は1.TDR解析によるインピーダンスマッチング、2.高周波を印加したワイヤーによるキャリブレーションである。それぞれのシミュレーションはANSYS社の解析ソフト「HFSS」を使用した。これらの詳細は発表にて報告する。