WEOL04  ビーム診断・制御  8月5日 大ホール 16:10 - 16:30
SPring-8線型加速器静電型ストリップラインモニタの出力波形解析
Output Signal Analysis of Electrostatic Stripline Monitors for The SPring-8 Linac
 
○柳田 謙一,鈴木 伸介,花木 博文(公益財団法人高輝度光科学研究センター)
○Kenichi Yanagida, Shinsuke Suzuki, Hirofumi Hanaki (Japan Synchrotron Radiation Research Institute)
 
SPring-8線型加速器に於いて電子ビームの位置測定用に四電極の、二次モーメント測定用に六電極のストリップラインモニタが使用されている。このストリップラインモニタは純粋に静電結合型である。純粋静電結合型であるため、ビーム電流との結合に於いては磁気結合を無視して、静電結合のみで横(Transverse)方向ビーム位置及びモーメントの計算を行い、それが理論的・実験的に正しいことを証明して来た。今回は長手(Longitudinal)方向の信号電圧の挙動(振る舞い)に関して、横方向と同様にビーム電流と静電結合のみを仮定して波形解析を行った。そして、その解析が正しいことを確認するために実ビーム試験も行った。具体的には、ビーム電流との静電結合により生じる信号は壁電流のみであるため、壁電流とキルヒホッフの法則のみで出力信号波形を説明する。前提条件は、同軸ケーブル、フィードスルー及びストリップライン電極を通しての特性インピーダンスが50Ωで一定である事である。また、ある電極に電流が流れた場合、隣の電極にも静電結合により信号波形が出力されるが、これも壁電流とキルヒホッフの法則を用いて説明する。