THP128  加速器応用、産業利用  8月6日 小ホール 13:00 - 15:00
日大LEBRAにおけるX線-THz重畳ビームラインの概念設計
CONCEPT DESIGN OF A THz BEAMLINE SUPERIMPOSED ON AN X-RAY BEAMLINE AT LEBRA
 
○早川 恭史,早川 建,稲垣 学,中尾 圭佐,野上 杏子,境 武士(日大LEBRA),清 紀弘(産総研),田中 俊成(日大LEBRA)
○Yasushi Hayakawa, Ken Hayakawa, Manabu Inagaki, Keisuke Nakao, Kyoko Nogami, Takeshi Sakai (LEBRA, Nihon U.), Norihiro Sei (AIST), Toshinari Tanaka (LEBRA, Nihon U.)
 
日本大学電子線利用研究施設(LEBRA)では、自由電子レーザ(FEL)とパラメトリックX線放射(PXR)による光源を運用し、利用研究に光ビームを供給している。最近それらに加え、コヒーレントシンクロトロン放射(CSR)やコヒーレント遷移放射(CTR)などによるTHz光源の開発にも着手している。FELビームラインにおいてはTHz光を実験ホールに取り出せるようにして予備的な利用実験を開始しているが、これまでの応用としては生体試料のイメージングが主流となっている。これはPXRの応用とも共通しており、X線ビームに重畳してTHz光ビームを輸送できれば、X線とTHz光という両極端の波長域の光ビームによる同時イメージングが現実的なものとなり、更なる応用の発展が期待できる。また、PXRビームラインはX線を発生させるために電子ビームを結晶ターゲットに照射しており、その下流でCTR発生用の薄膜ターゲットを挿入したとしてもビームラインの運用に大きな支障は来さない。これらを踏まえ、ビームプロファイルモニタ用の機構を利用して挿入した薄膜をTHz-CTR光源とし、そのさらに下流に設置してある汎用チェンバーを改造し、PXRビームにTHz光ビームを重ねるための軽金属基板ミラーを挿入可能にすることを検討している。このビームライン改造の基本方針について報告する。