THP090  加速器技術/ビーム診断・制御  8月6日 小ホール 13:00 - 15:00
X線ピンホールカメラを用いたビームエミッタンス監視システムの構築
Development of real-time beam emittance observation system based on X-Ray pinhole camera
 
○住友 博史,竹内 裕嗣,宇野 充博(スプリングエイトサービス(株)),高野 史郎(公益財団法人高輝度光科学研究センター(JASRI))
○Hiroshi Sumitomo, Hiroshi Takeuchi, Mitsuhiro Uno (SPring-8 Service Co.,Ltd.(SES)), Shiro Takano (Japan Synchrotron Radiation Research Institute(JASRI/SPring-8))
 
SPring-8蓄積リングに設置されたビームプロファイル測定用X線ピンホールカメラを活用し、ユーザー運転中の挿入光源の磁極ギャップ変更などに伴うビームエミッタンス、カップリングの変動を監視するシステムを構築した。 このシステムは、電子ビームのX線像を作るピンホール、X線像を可視化するシンチレータ、可視化されたビーム像を測定するカメラ、カメラを制御するサーバー及びカメラ制御・解析プログラムからなる。 カメラ制御・解析プログラムは、ゲインや露光時間、データを読み出すAOIなどのカメラ設定と画像取得の制御を行い、取得したビーム画像がリアルタイムで中央制御室に疑似カラーで表示される。プログラム内の画像解析ルーチンが、1秒周期で水平、垂直のビームサイズとビームの傾きを求め、結果を制御系データベースに保存する。データベースを介して、解析結果が中央制御室にトレンドグラフとして表示される。 本システムは2014年9月から稼働し、加速器立上時でのビーム調整にも役立っている。 発表では、作成したカメラ制御・解析プログラムを中心に報告する。