THP083  加速器技術/ビーム診断・制御  8月6日 小ホール 13:00 - 15:00
cERLにおけるインターロック用高速ロスモニタシステムの開発
Development of the high-speed loss monitor system for interlocks at cERL
 
○下ヶ橋 秀典,帯名 崇,多田野 幹人(高エネ研)
○Hidenori Sagehashi, Takashi Obina, Mikito Tadano (KEK)
 
高エネルギー加速器研究機構(KEK)では、次世代の放射光光源であるERL(Energy Recovery Linac)の研究を行っている。現在、KEKではERLの技術検証のために建設されたコンパクトERL(cERL)で、様々な研究および技術開発が行われている。その中で機器保護用インターロックの1つとして、インターロック用高速ロスモニタの開発を行っている。このロスモニタは高強度(高電流)ビーム運転下で、多量のビームロス発生時に高速でビームを停止させるためのものである。前回(昨年)は、センサ、シンチレータを実際のcERL加速器室内に入れてテストを行い、高速ロスモニタとしての実現性を検討した。この結果を踏まえ、1μs程度の動作速度を目指して本システムの開発を行った。本システムは、シンチレータと光電子増倍管(PMT)を遮光ケースに納めたセンサ部、センサ出力増幅用プリアンプ部、ロス信号処理部、各種設定モニタ用PLC部、高圧電源部で構成されている。なお、警報出力信号は既存の高速インターロックシステムを経由して各装置に配分される。また、PLCのOSにはLinuxが搭載されており、システムの各種設定モニタはEPICS・CSSにより操作可能となっている。本発表ではシステムを構成する各要素の説明と試験運用の結果報告を行う。