THP079  加速器技術/ビーム診断・制御  8月6日 小ホール 13:00 - 15:00
RI-BFにおける静電型ピックアップを用いたビームエネルギー測定システムの開発
Development of beam energy measurement system by using electrostatic pickups at RIBF
 
○渡邉 環,藤巻 正樹,福西 暢尚(理研)
○Tamaki Watanabe, Masaki Fujimaki, Nobuhisa Fukunishi (RIKEN)
 
理研のRIビームファクトリー(RIBF)では、加速された重イオンビームの位相やエネルギーを測定することは、ビームの入射、加速、取り出し過程の調節において重要である。現在、ビームエネルギーを測定するために、シンチレーションモニターシステムを用いている。このシステムに於いては、ビームシグナルとRFのクロックとのタイムラグを、Time-to-digital converterによってデジタル化し、そのヒストグラムを取ることにより、縦方向のビームプロファイルを得ている。さらに、モニター間の距離を正確に測定した2台のモニターを用い、ビームの飛行時間(TOF)を測定することにより、ビームのエネルギーが得られる。 近年、AVFサイクロトロンのビームを用いて、有用RI製造のための核反応励起関数測定の実験が行われている。この実験に於いては、ビームエネルギーを精密に測定することは、RI製造の収量に大きく関わるため、非常に重要になる。このビームエネルギー測定のために、上記のシンチレーションモニターシステムを用いてきたが、ビーム量を絞らずに、オンラインで測定をすることを目的として、静電型ピックアップを開発した。現在、AVFサイクロトロンのビームラインにインストールし、ビームエネルギーの測定を行っている。 今回の学会では、静電型ピックアップシステムと、シンチレーションモニターシステムを使用した測定結果と、その比較について発表をする。