THP037  加速器技術/粒子源  8月6日 小ホール 13:00 - 15:00
J-PARCイオン源の現状
Status of the J-PARC Ion Source
 
○大越 清紀,上野 彰,池上 清,高木 昭,浅野 博之,小栗 英知(J-PARCセンター)
○Kiyonori Ohkoshi, Akira Ueno, Kiyoshi Ikegami, Akira Takagi, Hiroyuki Asano, Hidetomo Oguri (J-PARC Center)
 
 J-PARCリニアックでは、ピークビーム電流を30mAから50mAに増強するために、高周波駆動型(RF)負イオン源の使用を2014年10月より開始した。RF負イオン源は、これまでテストスタンドにおいて試験を行ってきたものであり、RFQのアクセプタンスに収まるビーム電流として70mAのビーム引出し性能を有する。現在、RF負イオン源はピーク電流33mAでビーム利用運転を行っており、また、加速器のスタディを行うために短期間ではあるが55mAの運転も並行して行っている。ビーム電流は、電流を一定にするためのフィードバック制御を導入しているため、長期的な変動は無く安定している。いままでセシウム添加量の過多が原因と思われるアンテナ損傷が運転中に1回あったものの、それ以外は大きなトラブルもなく非常に安定に稼働しており、現在まで、30mA条件下で40日間(960h)の連続運転に成功している。