FSP026  施設現状報告ポスター  "8月5,6日" 小ホール 13:00 - 15:00
神奈川県立がんセンターにおけるコミッショニング進捗報告
Commissioning Report of Kanagawa Cancer Center
 
○竹下 英里,蓑原 伸一,草野 陽介,山田 聰(神奈川県立がんセンター),古川 卓司,水島 康太,野田 耕司(放医研)
○Eri Takeshita, Shinichi Minohara, Yohsuke Kusano, Satoru Yamada (KCC), Takuji Furukawa, Kota Mizushima, Koji Noda (NIRS)
 
神奈川県立がんセンターでは、2005年3月に神奈川県「がんへの挑戦・10ヶ年戦略」の一環として重粒子線治療装置の導入方針が決定し、治療コンセプト及び予算案等の検討が開始された。続いて、2009年頃から施設の基本設計や整備計画の検討が始まり、2012年1月に(株)東芝と重粒子線治療装置導入の契約に至った。装置を設置する建屋はその約1年後の同年12月から建設を開始し、2014年10月に竣工を迎えた。現在は、本年2015年12月の治療開始を目指し各種コミッショニングを進めている。 当センターでは、がんセンター病院棟と一体となった施設として患者さんに最適な治療を提供すると共に、既存ライナック4台を含めた充実した総合的放射線治療を特色としている。また、放射線医学総合研究所(以下、放医研)において開発された普及型小型重粒子線治療装置を設計主軸とし、加えて、炭素線ペンシルビーム3次元スキャニング照射技術を同普及器と合わせて導入する事も特徴の1つである。昨今、幾つかの陽子線治療施設ではスキャニング照射が行われているが、炭素線での治療実績は放医研に続き国内で2番目となる予定である。本発表では、スキャニングならではのビーム照射コミッショニングについて進捗を報告する。