FROL14  レーザー/加速器制御  8月7日 大ホール 15:50 - 16:10
SPring-8次期低速制御システム構築に向けたPLC用光リンクリモートI/Oマスターモジュール(OPT-PLC)の開発
Development of a PLC-based optical-link remote I/O master module (OPT-PLC) for the next-generation slow control system at SPring-8
 
○増田 剛正,植田 倉六,清道 明男(公益財団法人高輝度光科学研究センター)
○Takemasa Masuda, Souroku Ueda, Akio Kiyomichi (JASRI)
 
SPring-8加速器制御系では、電磁石電源の制御を中心に光リンクリモートI/Oシステムを採用し、数多くのリモートI/Oボードを少数の高価なVME計算機から集中制御している。昨今FPGAの低価格化・高機能化が進み、従来VME計算機が担っていた処理の多くを、リモートボード側のFPGAで受け持たせることが可能となっている。このような現状を踏まえると、今後多くの場合でVME計算機がオーバースペックとなることが予想される。そこで、最近発展が目覚しいPLCに注目し次期低速制御システムとして利用することを検討している。現在所持している膨大な光リンクリモートI/Oシステムの資産を有効に生かした低速制御システムの構築を実現するため、今回横河電機製e-RT3用光リンクリモートI/Oシステムマスターモジュール(OPT-PLC)の開発を行った。ロジック部にXilinx社製 Zynqを採用して、既存のVMEシステムではデバイスドライバが担っていた一部の通信処理をARM CPU上のアプリケーションとして実装、ファームウェア化することでシステムの移植性を高め、横河電機が提供する汎用デバイスドライバを利用可能とした。また通信処理ロジックを見直し、Linux CPUからだけでなくシーケンスCPUからも利用可能とした。光通信部をドーターカードとして実装することでロジック基板の汎用性を高め、将来オプションとしてドーターカードとの間に高速シリアルI/Fを利用できるよう設計している。