FROL10  レーザー/加速器制御  8月7日 大ホール 14:30 - 14:50
レーザー駆動陽子加速のための水素クラスターターゲットの特性評価
Characterization of hydrogen cluster targets for laser-driven proton acceleration
 
○神野 智史(東大院工),田中 宏尭(九大総理工),金崎 真聡,榊 泰直,近藤 公伯(原子力機構関西),松井 隆太郎(京大エネ科),上坂 充(東大院工),岸本 泰明(京大エネ科),福田 祐仁(原子力機構関西)
○Satoshi Jinno (The Univ. of Tokyo), Hirotaka Tanaka (Kyushu Univ.), Masato Kanasaki, Hironao Sakaki, Kiminori Kondo (JAEA-KPSI), Ryutaro Matsui (Kyoto Univ.), Mitsuru Uesaka (The Univ. of Tokyo), Yasuaki Kishimoto (Kyoto Univ.), Yuji Fukuda (JAEA-KPSI)
 
我々は、これまでに、レーザー駆動イオン加速実験において、クラスターターゲットを用いることにより、加速エネルギーの最大値の著しい増加を実証してきた。近年のレーザー技術の進展により登場した、PW級レーザーを用いれば、直径数百ナノメートルの水素クラスターのクーロン爆発によって100MeV級のクリーンな陽子線発生が理論的に予測されている。また、相対論効果により、イオンがレーザー進行方向に指向性を持って加速されることも期待されている。本研究では、ターゲット開発のために、冷却機構付パルスバルブを用いた水素クラスターターゲット生成装置を開発した。この冷却機構により、水素のようなファンデルワールス力の小さな分子から成るクラスターの生成が可能となる。ターゲットの特性評価のために、ミー散乱を用いて生成した水素クラスターのサイズ評価を行った。Nd:YAGレーザーの2倍高調波である波長532nmのパルスレーザーをクラスターターゲットに照射し、そこからの散乱光の角度分布測定し、ミー散乱理論を用いて数値解析することにより、クラスターサイズ分布を得た。講演では水素クラスターサイズの温度依存性などについて報告する。