電子加速器の利用について(番外編)
放射線を発生する電子線(EB)照射プロセスを導入するためには、何を検討すればよい??
□どのような電子加速器が必要?
・エネルギー:処理対象の「密度や厚み」に関係
※ただし、放射化の観点から、電子線の場合はエネルギー10MeV以下
・ビーム電流:処理に必要な線量や処理量(生産性)に関係
処理に必要な電子のエネルギー、電子電流が分かれば、どのようなタイプの電子加速器を導入すれば良いか分かります。

□必要な付帯設備は?
・電気・冷却水・エアーなど、一般的な付帯設備
・鉛やコンクリートなど放射線遮蔽体
・オゾン処理設備(大気中照射の場合)
・搬送システム(反転装置・ロール to ロールなど)
一般的な付帯設備だけでなく、電子線照射する場合、放射線や有害なオゾンが発生するため、遮蔽設備やオゾン処理設備も必要です。
また、連続処理する場合、搬送システム等も必要です。

□関連する法規は?
・RI規制法(1MeV以上):原子力規制委員会への許可申請
・電離則(全ての加速器):管轄労基署への届出
・電波法(高周波):総務省の管轄通信局への届出
・消防法(可燃物):管轄消防署への届出
RI規制法では、許可申請時の施設検査および定期的な施設検査、有資格者(放射線取扱主任者)による施設管理が必要です。


EB照射を導入するためには様々な検討が必要です