WEP126  加速器応用・産業利用  8月2日 第1,2,3,4会議室他 13:00 - 15:00
小型加速器中性子源RANSによる水分変化測定 に基づくコンクリート評価手法の開発
Development of the evaluation method of concrete based on the water content measurement with a compact accelerator-driven neutron source RANS
 
○吉村 雄一(東工大院,理研,トプコン),水田 真紀,須長 秀行,大竹 淑恵(理研),林崎 規託(東工大研究院)
○Yuichi Yoshimura (Tokyo Tech, RIKEN, Topcon), Maki Mizuta, Hideyuki Sunaga, Yoshie Otake (RIKEN), Noriyosu Hayashizaki (Tokyo Tech )
 
大型インフラコンクリート構造物においては目視や打音検査を主とする健全性評価が定期的に実施され,維持管理が行われている.しかし,雨や雪・凍結防止剤や潮風などの影響を受けて老朽化が進んでいると言われており,構造物の安全性が懸念されている.理研小型加速器中性子源RANSはインフラ構造物における効率的な維持管理に資することを目的に中性子を利用した非破壊検査技術の開発を行っており,既に鋼橋に利用される鋼材塗膜下腐食の可視化やコンクリート床版内部における損傷や欠陥の検出に成功している.我々は鋼材の腐食や劣化の進行速度に強く影響を与えるコンクリートへの水の浸透についてRANSによる中性子イメージングを利用して観察を行い,含水量やその経時変化である水の動きを評価している.そこで,水に近い水素密度を有するアクリルおよび含水状態の異なるコンクリートについて厚さを変えながら,コンクリートに浸透する水分量の変化を可視化定量評価した.そして均質性の観点から,数cm程度の厚さを有するコンクリートに対して浸透する水の測定可能性を検討した.本学会では,RANSによる水のイメージング手法の検討と共に厚さ5cmのコンクリートにおいて進行する水の浸透性状について報告する.