WEP123  加速器応用・産業利用  8月2日 第1,2,3,4会議室他 13:00 - 15:00
加速器駆動可搬型プロトタイプ中性子源RANS2
The prototype of accelerator-driven transportable neutron source RANS2
 
○小林 知洋,大竹 淑恵,池田 裕二郎(理研),串間 祐亮(都市大),林崎 規託(東工大)
○Tomohiro Kobayashi, Yoshie Otake, Yujiro Ikeda (RIKEN), Yusuke Kushima (TCU), Noriyosu Hayashizaki (Tokyo Tech)
 
理研では、7MeV陽子線加速器とBeターゲットによる理研小型中性子源システムRANSの運用によって得た知見をもとに、移動可能なサイズ・重量の(小型軽量可搬型)中性子源開発に着手している。これまで、高速中性子によるコンクリート内部劣化イメージング技術では、RANSの1/10程度の中性子束強度で可能な見通しを得た。そこでRANS2では陽子線のエネルギーを2.49MeV まで下げ、ターゲットにはLiを採用した。この組み合わせから得られる中性子は200〜700keVの高速成分が主で、30cm程度のコンクリート内部構造のイメージング(透過・反射)に効果が期待できる。中性子のエネルギーがMeV以下であること、さらに前方性が強いことから側面や後方の遮蔽を大幅にスリム化できると見込まれる。現在、R&Dとしてマイクロ波ECRイオン源とRFQが完成しそれぞれイオン引出し試験、電位分布測定を行っている。本発表では、その後行われる陽子加速試験の結果を含めて報告する。