WEP119  レーザー  8月2日 第1,2,3,4会議室他 13:00 - 15:00
クラブ衝突によるレーザーコンプトン散乱のルミノシティ増大
Luminosity increase in laser-Compton scattering by crab crossing method
 
○小柴 裕也(早大理工研)
○Yuya Koshiba (RISE, Waseda Univ.)
 
電子ビームとレーザーの衝突によって生成されるレーザーコンプトン散乱X線において、それらの衝突角は散乱X線の特性を左右する重要なパラメータである。レーザーコンプトンX線源を放射光と比べ遜色のない高輝度光源とするためには、強度に相当するルミノシティを最大化する必要があり、衝突角が0度の正面衝突が理想的であることが知られている。しかしながら特にレーザーとして光蓄積外部共振器を活用した場合には有限交差角衝突を余儀なくされ、ルミノシティの低下を招く。そこで本研究では衝突型加速器で既に実績のあるクラブ衝突と呼ばれる衝突手法を使い、電子ビームに傾きを付与させることで擬似的な正面衝突を再現し、ルミノシティの増大を図る。クラブ衝突レーザーコンプトン散乱の原理実証が本研究の最大の目的である。本年会ではクラブ衝突の恩恵について主に述べるとともに、バックグラウンド測定、その他のX線源との比較について報告する。