WEP096  加速器制御  8月2日 第1,2,3,4会議室他 13:00 - 15:00
加速管テストスタンド制御システムの開発
Development of control system for accelerator tube test facility
 
○牛本 信二(三菱電機システムサービス(株)),肥後 寿泰,榎本 嘉範,松本 修二(KEK)
○Shinji Ushimoto (Mitsubishi Electric System & Service Co.,Ltd.), Toshiyasu Higo, Yoshinori Enomoto, Shuji Matsumoto (KEK)
 
KEK 電子陽電子入射器は運転開始から30年以上運転をおこなっている。近年では、一部の加速管での放電頻度増加やフィールドエミッションによるビームへの影響に配慮して、運転パワーを下げて運転をおこなっている。また、建設時に設置した加速管では経年劣化と思われる水漏れが発生しており加速管自体の交換も少なくない。一方で運転時間に対する要求は高く、ビームラインに新しい加速管を入れて長期間のコンディショニングおこなうことが困難になっている。 このような背景を基に、昨年から RF コンディショニングを含めた様々な試験が可能な新しい加速管試験施設の整備を進めてきた。本施設は電子陽電子入射器棟内の旧クライストロン準備室に展開されており、RF 源(40MW クライストロン)と加速管を設置するシールドルーム、専用のインターロックシステムおよび測定器機器を組み込んだ制御ラックから構成される。 制御システムのベースは EPICS を使用し、アプリケーション開発には LabView を導入した。通常のコンディショニング運転では、アプリケーションによる自動制御をおこなっている。また運転状況はデータベースに記録することで、施設専用の WEB ログから遠隔でもモニタが可能となっている。 本報告では試験施設の概要と構築した制御システムの詳細について紹介する。