WEP092  ビーム診断・ビーム制御  8月2日 第1,2,3,4会議室他 13:00 - 15:00
空間電荷効果を導入した理研AVFサイクロトロン入射軌道解析
Analysis of the beam injection system of RIKEN AVF cyclotron in view of the space charge effect
 
○小高 康照,大城 幸光,山口 英斉,今井 伸明,酒見 泰寛,下浦 享(原子核科学研究センター),長友 傑,大西 純一,後藤 彰,加瀬 昌之(理研仁科センター),畑中 吉治(核物理研究センター),武藤 英(諏訪東京理科大学)
○Yasuteru Kotaka, Yukimitsu Ohshiro, Hidetoshi Yamaguchi, Nobuaki Imai, Yasuhiro Sakemi, Susumu Shimoura (CNS), Takashi Nagatomo, Jun-ichi Ohnishi, Akira Goto, Masayuki Kase (RIKEN Nishina Center), Kichiji Hatanaka (RCNP), Hideshi Muto (Tokyo University of Science, SUWA)
 
理研AVFサイクロトロンのビーム強度の増強のため、入射ビームの軌道の見直しを進めている。そのためにペッパーポット型エミッタンス測定器によって測定したビームの4次元エミッタンスを初期条件として入射ビームの軌道を解析し、ビーム輸送系を最適化する方針である。この入射ビーム輸送系に使用されている電磁石(ソレノイドコイル、四極電磁石、垂直偏向電磁石)におけるビーム軌道計算にはハードエッジモデルが通用しないことがわかったので、計算コードにより磁場を算出し、その磁場領域におけるビーム軌道をルンゲクッタ法を用いて解いた。また約0.1mA以上のビーム輸送の場合、空間電荷効果の導入が不可欠とわかってきた。空間電荷効果を軌道計算に導入するため、ビーム断面形状を楕円として近似した。4次元エミッタンスを用いているのでビーム断面形状は任意のビーム軸上の位置で計算可能である。これらの計算磁場と空間電荷効果を考慮してビーム軌道計算を行い、同一のビーム輸送系に設置した他のビーム診断器の測定値と比較したところ、ほぼ一致した結果が得られた。