WEP089  ビーム診断・ビーム制御  8月2日 第1,2,3,4会議室他 13:00 - 15:00
SuperKEKBでのアボート診断
Beam abort diagnostics at SuperKEKB
 
○池田 仁美,福間 均,フラナガン ジョン,古屋 貴章,飛山 真理(KEK)
○Hitomi Ikeda, Hitoshi Fukuma, John Flanagan, Takaaki Furuya, Makoto Tobiyama (KEK)
 
SuperKEKBはKEKBよりも更に大電流加速器になり,ビームの寿命も短いため,運転調整や機器の不具合によって急激なビームロスが起こると,加速器機器が損傷される恐れがある.これを防ぐために,ビームを人為的に捨てるビームアボートシステムのアップグレードが行われた.アボートのトリガーには,各機器からのインターロック信号,ビームロスを検知するビームロスモニター信号,スイッチによるマニュアル信号等が入っている.各アボートの原因を特定し,運転にフィードバックすることは,機器の保護のみならず運転調整にも有用である.そのため,アボート診断システムを準備し,加速器の調整運転であるPhase-I運転中におこった1500回以上のアボートを診断した.今年度後半から開始される衝突運転phase-IIに備えて,機器やタイミングのデバッグに役立てたので,システムの概要とアボート例,Phase-IIへの準備状況について報告する.