WEP083  ビーム診断・ビーム制御  8月2日 第1,2,3,4会議室他 13:00 - 15:00
J-PARC MRにおけるビームコリメータの4軸化とビームロス応答
Four-axes beam collimator and beam loss responses at the J-PARC MR
 
○白形 政司,佐藤 洋一(高エ研)
○Masashi Shirakata, Yoichi Sato (KEK)
 
J-PARC MRでは、2015年以降入射直線部にあるビームコリメータを一部4軸化した。MRのオペレーティングポイントは大強度ビームの供給を目指して変更されてきており、ビームエンベロープに対してコリメータjawの傾きを追従させる機構の必要性は年々高まっていた。ビームエンベロープに対してjawが傾きを持っていると、jawのエッジで散乱されるビーム量が増加し、下流部にビームロススポットを作りやすくなる。そのため、従来のjaw駆動機構に水平方向への回転機構と前後への傾斜機構を追加し、ビームエンベロープに対して十分な調整能力を持たせた。将来性を考え、オペレーティングポイントの変更にも対応できる仕様としている。コリメータjawによる散乱が作り出すビームロスの位置分布は、ビームが周回するリングにおいてはやや複雑になる。問題を切り分けるため、単独のコリメータjawの傾きに対するビームロス応答を観測し、そのメカニズムを探った。また、複数台のコリメータを用いた、実際の大強度運転時のビームロス局在化についても考察する。