WEP081  ビーム診断・ビーム制御  8月2日 第1,2,3,4会議室他 13:00 - 15:00
J-PARC主リングにおけるビームの縦方向振動解析
Analysis of longitudinal beam oscillation in J-PARC MR
 
○杉山 泰之,吉井 正人,大森 千広,長谷川 豪志,原 圭吾,古澤 将司(KEK/J-PARC),田村 文彦,山本 昌亘,野村 昌弘,島田 太平(JAEA/J-PARC)
○Yasuyuki Sugiyama, Masahito Yoshii, Chihiro Ohmori, Katsushi Hasegawa, Keigo Hara, Masashi Furusawa (KEK/J-PARC), Fumihiko Tamura, Masanobu Yamamoto, Masahiro Nomura, Taihei Shimada (JAEA/J-PARC)
 
J-PARCの主リングシンクロトロン(MR)では陽子ビームを30GeVまで加速し、ニュートリノおよびハドロンの各実験施設へと供給している。 MRにおける陽子ビームパワーは速い取り出しでは470kW、遅い取り出しでは42kWを達成している。 大強度化に伴い、加速される陽子ビームの縦方向の振動が観測されるようになってきた。 大振幅の縦方向振動はリング内でのビーム損失の原因となりうる。 また、取り出しビームの運動量に大きなばらつきが生じることは、有限の運動量分散を持つ実験側ビームラインからは受け入れられないものである。 特に、速い取り出しにおいては強度が増すにつれて縦方向の振動の増加が顕著になってきており、 強度500kWを越える速い取り出しの実現には縦方向振動の抑制が必要であると考えられている。 ビーム振動の抑制への準備として、壁電流モニタで検出したビーム信号を解析し、 ビームの縦方向の振動のモードの同定とそれに対応するハーモニクスの振動解析を行った。 本発表では、縦方向振動解析の手法と実ビームデータに対する解析結果を報告する。