WEP072  電磁石と電源  8月2日 第1,2,3,4会議室他 13:00 - 15:00
J-PARCハドロン実験施設における電磁石用電源電流監視システムの開発
Development of current monitoring system for magnet power supply at J-PARC hadron experimental facility
 
○上利 恵三,里 嘉典,豊田 晃久,森野 雄平,秋山 裕信(高エネルギー加速器研究機構)
○Keizo Agari, Yoshinori Sato, Akihisa Toyoda, Yuhei Morino, Hironobu Akiyama (KEK)
 
J-PARCハドロン実験施設では加速器運転時、約80台もの電磁石用直流電源を遠隔操作している。電源とその制御システム間では、アナログ信号で電源の電流・電圧値・プログラム電圧を、ビット信号でON/OFF操作、極性やインターロック情報(重故障発生、リセット、電磁石の状態など)を通信している。 アナログ信号で通信している電源の電流値をPLCのアナログ入力モジュールに取り込み、電源が正常な電流値で運転しているかを監視するシステムを構築した。もし電源の電流値が設定値のある範囲からはずれると、このシステムはMachine Protection System (MPS) を発報させ、加速器運転が自動的かつ安全に停止する。電源の電流値はEPICSレコードに変換され、運転管理室のディスプレイでトレンドグラフ、値、インターロックの状態を表示している。また電流値の生信号ではノイズが大きかったため、PLCで移動平均を計算するラダーを作成し、ノイズを低減させた。 このシステムは現在1次ビームラインの主要な四重極・偏向電磁石用直流電源で適用され、安定で安全に運用されている。今回はJ-PARCハドロン実験施設の電源電流監視システムについて報告する。