WEP063  LLRF  8月2日 第1,2,3,4会議室他 13:00 - 15:00
SuperKEKBダンピングリングにおけるLLRF制御システム
LLRF control system for damping ring at SuperKEKB
 
○小林 鉄也,赤井 和憲,海老原 清一,小田切 淳一,可部 農志,中西 功太,西脇 みちる(高エネ研),出口 久城,林 和孝,水野 隼一(三菱電機特機システム)
○Tetsuya Kobayashi, Kazunori Akai, Kiyokazu Ebihara, Jun-ichi Odagiri, Atsushi Kabe, Kota Nakanishi, Michiru Nishiwaki (KEK), Hisakuni Deguchi, Kazutaka Hayashi, Jun-ichi Mizuno (MELOS)
 
 SuperKEKB計画の最初のビームコミッショニング(Phase-1)が2016年に5ヶ月間行われ、真空焼き出しに十分な目標蓄積ビーム電流(約1A)を達成し、無事、成功に終わった。  SuperKEKB加速器は電子陽電衝突蓄積リングで、KEKB加速器の世界最高ルミノシティを40倍にアップグレードする計画である。そのため、更なる大電流化、低イミッタンス化は必須であり、新たに陽電子にはダンピングリング(DR)が追加される。2018年2月頃から予定されているPhase-2ではDRも含めたコミッショニング運転となる。  本発表ではDR用低電力RF(LLRF)制御システム開発とその性能評価について報告する。DRは入射器(線形加速器)の加速途中で挿入されるリングであるが、RF周波数はメイン蓄積リング(MR)と同じ約509MHzで、1つのRFスーテション(クライストロン)により2台の加速空洞を駆動する(ただし将来3台になる可能性あり)。DR用LLRF制御システムは、MR用に開発されたデジタル制御システム(FPGA等で構成)をベースに、2台空洞の制御(ベクターサムfeedback制御等)に対応させた。前年度末の評価試験では良好な特性が得られ、運転準備が整っている。  その他、マスターオシレータ系(MR、入射器との位相同期)や将来的に追加される可能性のあるイベントシステム機能(入射バケット選択のための位相シフト)等、DR特有のRF制御について紹介する。