WEP026  ハドロン加速器  8月2日 第1,2,3,4会議室他 13:00 - 15:00
J-PARC RCS 冷却水設備冷却塔ファン不具合ベアリングユニットの振動解析
Vibration analysis of water cooling towers' defective fan bearing units at J-PARC RCS
 
○藤来 洸裕,菅沼 和明,山崎 良雄(原子力機構 J-PARC)
○Kosuke Fujirai, Kazuaki Suganuma, Yoshio Yamazaki (JAEA J-PARC)
 
J-PARC 3GeVシンクロトロン加速器(RCS)は、RF装置、電磁石および電磁石電源などの装置が数多くある。これらの装置は、運転時に17MWの電力を使い、そのうち多くは熱エネルギーとなっている。よって、加速器の運転には、冷却水設備が必要不可欠であり、その安定性は、加速器の稼働率を左右する。最近の運転経験から、冷却水設備の重要な部品ともいえる冷却塔ファンのベアリングユニットが故障した。今回の事象はJ-PARC全体の運転停止につながる。冷却水設備の安定運転に資するため、今回、故障の原因を調べ、ベアリングユニットの振動測定およびベアリングを切断し観察した。振動測定の結果、ベアリングの傷の有無で振動周波数に違いがあることが分かった。また、ベアリングを分解した際、外輪に傷がついていた。調査したところ、傷はフレーキング痕という傷だと思われる。本発表では、測定した振動データの値とベアリングについたフレーキング痕について報告する。