WEP015  光源加速器  8月2日 第1,2,3,4会議室他 13:00 - 15:00
ニュースバル電子蓄積リングのupgradeに向けた検討
Upgrade design for NewSUBARU-2.0 storage ring
 
○橋本 智,宮本 修治(兵庫県大高度研)
○Satoshi Hashimoto, Shuji Miyamoto (Univ. of Hyogo, LASTI)
 
兵庫県立大学ニュースバル電子蓄積リングは1.0GeV電子ビームエミッタンス37nm-radで、15m直線部を二つ持つレーストラック型のリングである。建設から約20年が経過し近年は機器の老朽化(特に電源の故障)が著しく大規模な更新の必要性があるのに加えて、ユーザーから放射光高輝度化の要望があり、我々は将来の放射光リングの高度化に向けた検討に着手した。先ずは既存の建屋と遮蔽トンネルの流用を前提として、現在の周長118mおよびリング形状をほぼ保ちつつ、どの程度までエミッタンスを低減できるか、TBAおよびQBAラティスについて検討した。MADX等のコードによる評価の結果、TBAでは5.5nm-rad、QBAでは2.5nm-rad程度まで低減できることがわかった。しかしセル当たりの距離が短いためQBAでは機器設置の空間が非常に狭く、実現にはかなりの工夫を要する。本発表ではニュースバルリングの低エミッタンス化アップグレードであるNewSUBARU-2.0(仮称)の検討状況について報告する。低エミッタンス化は並行して検討している蓄積リングによる大強度EUV光源[1,2]においても必要なものである。( [1]C.Feng et al., "Storage ring based PEHG FEL for EUV lithograph", OSA(2016)、 [2]宮本他、第13回日本加速器学会年会(2016))