WEP007  電子加速器  8月2日 第1,2,3,4会議室他 13:00 - 15:00
ILC 用 9 cell TESLA 空洞の性能評価
Performance evaluation of 9 cell TESLA cavity for ILC
 
○井藤 隼人(総合研究大学院大学),及川 大基(宇都宮大学),佐伯 学行,早野 仁司(高エネルギー加速器研究機構)
○Hayato Ito (SOKENDAI ( The Graduate University for Advanced Studies ) ), Hiroki Oikawa (Utsunomiya University), Takayuki Saeki, Hitoshi Hayano (KEK)
 
国際リニアコライダー計画 ( ILC ) では、約16000台の 9 cell 超伝導加速空洞を使用する予定である。Technical Design Report ( TDR ) では、加速空洞に 9 cell TESLA 空洞を使用することになっており、今回、国内製造メーカーにより初めて国産の 9 cell TESLA 空洞を4台製造した。 本研究では、そのうちの1台の TESLA 空洞について ILC で採用されている表面処理プロセス、空洞チューニング装置、内面検査装置及び局所研磨装置を適用し、液体ヘリウムにより2Kまで冷却して加速電界性能試験を行った。そこで、その表面処理プロセスと内表面欠陥の検査方法について詳細を説明する。 また加速電界性能試験の結果として、29MV/mの性能を達成したが ILC の目標値である35MV/mまでは到達できなかったため、その原因を解明する研究を行った。 温度マップ装置により29MV/mのときに発熱が観測されたが、その解析と内面検査の結果を比較し原因を推定する。同時にX線マップ装置により発生したX線の分布も解析し、内面検査の結果と比較してフィールドエミッターの場所を推定する これらの詳細について報告する。