WEOLA02  学会賞受賞講演  8月2日 クラーク会館 17:50 - 18:00
加速器用電源の開発製造
R&D and offering of various power supplies for particle accelerator use
 
○工藤 治夫(工藤電機株式会社 取締役会長)
○Haruo Kudo (KUDO ELECTRIC CO.,LTD)
 
栄えある日本加速器学会賞(特別功労賞)にお選びいただき、誠にありがとうございます。このような栄誉は縁のないものと思っておりましたので、唯々驚いております。受賞にあたり、加速器関連の関りと想いを述べたいと思います。私は1960年東北大学津屋昇教授ご指導のもとNMR用定電流源(10ppm)の開発等でご指導いただいた技術を基に、1965年からの同大学理学部5MeVバンデグラフと核理研に用いる電流安定度10ppmの分析電磁石用電源を納入したのがはじまりでした。その後大阪大、電総研つくば、KEKつくば・東海、放医研、SP-8など国内のほとんどの加速器施設に各種電源を納入させていただきました。また、技術応用として超高解像度電子顕微鏡の電子レンズ電源開発(0.1ppm)や重粒子線癌治療施設用高精度超伝導電源など実績を積み上げて参りました。弊社では「創造と奉仕で前進」を創業の社是に掲げ、パワーエレクトロニクスと計測技術において、アナログとデジタル技術の融合により、常に未来技術にチャレンジしてきました。今後も蓄積した技術を活かし一層の努力を重ね、加速器科学技術の発展にお役に立ちたいと思っております。最後になりましたが、この受賞は決して自分だけの成果ではありません。ご指導いただきました東北大学等の各機関の先生方と、弊社を支えて下さる各企業の皆様のお蔭です。今後とも弊社を含めご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。