TUP124  加速器応用・産業利用  8月1日 第1,2,3,4会議室他 13:00 - 15:00
核融合プラズマ対向材の損傷評価に向けたタンデム加速器によるタングステンへの4MeVヘリウムビーム照射と内部拡散の検討
Irradiation of 4MeV helium beam and internal scattering in tungsten using tandem accelerator to evaluate erosion for plasma facing material in nuclear fusion
 
○内田 雄大(長岡技術科学大学),斎藤 誠紀(釧路高専),齋藤 信雄,鈴木 常生,盒 一匡,佐々木 徹,菊池 崇志(長岡技術科学大学)
○Yuki Uchida (Nagaoka University of Technology), Seiki Saito (National Institute of Technology, Kushiro College), Nobuo Saito, Tsuneo Suzuki, Kazumasa Takahashi, Toru Sasaki, Takashi Kikuchi (Nagaoka University of Technology)
 
磁場閉じ込め核融合装置のプラズマ対向材にタングステンが検討されている。タングステンへの低速(<keV)のヘリウム照射により、ヘリウムバブルや再結晶脆化などの損傷が確認されている。一方で、リップルロスなどにより高速(~MeV)のヘリウムイオンが第一壁へ入射するため、深部での欠陥層の生成が予測されている。本研究は4MeVヘリウム照射によりタングステンの深さ方向におけるバブル生成と再結晶化の可能性を検討した。また、深さ方向の損傷を評価するため、ヘリウムの内部散乱を計算した。タンデム型静電加速器を用いて4MeVのヘリウムイオンビームを10^22 個/m^2のフルエンスで照射し、照射・未照射箇所をTEMで観察した。明視野像からバブルに相当する欠陥は確認できなかった。一方で、電子回折像からヘリウム未照射ではデバイリング、照射箇所では疎らな回折点を確認した。ヘリウム照射により再結晶化が発生し、粒径が増加した可能性を示す。さらに、TRIMコードを用いてタングステン内に侵入したヘリウムの空間分布から散乱による拡がりを計算した。その結果250eV、4MeVの照射においてFWHMはそれぞれ深さ方向に0.4×10^-10m、0.4μm、半径方向に0.5×10^-10m、1μmであった。250eVよりも4MeVの方が深さ方向の拡がりが大きく、内部でのヘリウムの密度が小さくなると考えられる。一方で、半径方向の拡がりは、実験時のヘリウム照射範囲2×2mmと比較して小さく、影響は少ないと考えられる。