TUP106  粒子源  8月1日 第1,2,3,4会議室他 13:00 - 15:00
J-PARC負水素イオン源の運転状況
Operation status of the J-PARC H- ion source
 
○大越 清紀,神藤 勝啓,池上 清,柴田 崇統,高木 昭,南茂 今朝雄,上野 彰,小栗 英知(J-PARCセンター)
○Kiyonori Ohkoshi, Katsuhiro Shinto, Kiyoshi Ikegami, Takanori Shibata, Akira Takagi, Kesao Nanmo, Akira Ueno, Hidetomo Oguri (J-PARC Center)
 
大強度陽子加速施設(J-PARC)リニアックのセシウム添加高周波駆動型(RF)負水素イオン源は、2014年9月から運転を開始して約2年半が経過した。運転開始当初、RF負水素イオン源はピークビーム電流33mAで約700hの運転サイクル(RUN)でビーム供給を行っていたが、昨年のRUN#72(2016年1月〜3月)では45mAのビーム条件下で、当初の約2倍の1,451hの連続運転に成功している。イオン源は、2014年10月にアンテナ破損が1回発生した以降は特に深刻なトラブルはなく、安定に稼働している。 また、J-PARCでは現在、SNS (Spallation Neutron Source)と同型のRFアンテナを使用しているが、アンテナの自主開発にも着手している。現在までに自主開発のアンテナの真空試験は完了し、到達真空度やアンテナからの不純物ガス放出等に問題ないことを確認した。今後、プラズマ生成やビーム引き出し試験を行う予定である。本発表では、RF負水素イオン源の最近一年間の運転実績及び整備状況の他、アンテナ開発試験の進捗状況等について報告する。