TUP097  加速器制御  8月1日 第1,2,3,4会議室他 13:00 - 15:00
SuperKEKBでの真空制御ソフトウェアの現状
Present status of vacuum control software system for SuperKEKB
 
○芳藤 直樹(東日本技術研究所),石橋 拓弥,小田切 淳一,照井 真司,中村 達郎,久松 広美(高エネルギー加速器研究機構)
○Naoki Yoshifuji (e-JAPAN IT Co.,Ltd.), Takuya Ishibashi, Jun-ichi Odagiri, Shinji Terui, Tatsuro Nakamura, Hiromi Hisamatsu (KEK)
 
SuperKEKB加速器のPhase-Iのコミッショニングが問題なく完了し、Phase-II運転に向けて、加速器の様々なサブシステムの改修が現在進行中である。KEKBの真空制御システムでは、VME、CAMAC、PLC、データロガーが使用されていた。しかし現状、CAMACのI/Oモジュールの入手性が困難になりつつある。SuperKEKBでは、VMEとCAMACを、可用性、保守性、信頼性のある横河電機社製FA-M3(PLC)のCPUモジュールであるF3RP61とNational Instruments社製のcompactRIO、及びサーバ計算機に置き換えた。被制御機器として、Gate Valve、Vacuum Switch、Ion Pump 電源、Non-Evaporable Getter(NEG)ポンプ電源、真空圧力計、温度計、冷却水流計、コリメータ及び残留ガス分析計等がある。真空制御ソフトウェアの開発について、メインリングでは制御方法の修正やパラメータ変更が稀に発生しているが、これらの要望に対して柔軟に対応できている。現在は、ダンピングリングとビーム輸送路(Beam transport line: BT Line)に軸足を移しつつある。Phase-I終了時から現在まで大きな問題は無く順調に開発が進んでいる。本稿では、真空制御システムのソフトウェア開発の現状と、Phase-II運転までの課題について報告する。