TUP080  ビーム診断・ビーム制御  8月1日 第1,2,3,4会議室他 13:00 - 15:00
2次元ビームスキャニングのためのリアルタイム線量分布蛍光モニターの開発
Development of a real-time dose-distribution fluorescence monitor for two-dimensional beam scanning
 
○山野下 莉那,福田 光宏,畑中 吉次,依田 哲彦,安田 裕介,鎌倉 恵太,原 周平,koay hui wen(大阪大学 RCNP),小泉 雅彦,高階 正彰,岸上 祐加子(大阪大学大学院 医学系研究科 保健学専攻),神田 浩樹,中尾 正夫(大阪大学 RCNP),佐川 友啓(大阪大学大学院 医学系研究科 保健学専攻)
○Rina Yamanoshita, Mitsuhiro Fukuda, Kichiji Hatanaka, Tetsuhoko Yorita, Yuusuke Yasuda, Keita Kamakura, Shuhei Hara, Hui Wen Koay (rcnp,osaka university), Masahiko Koizumi, Masaaki Takashina, Yukako Kishigami (Department of Medical Physics & Engineering,Graduate School of Medicine and Health Science,Osaka Unive), Hiroki Kanda, Masao Nakao (rcnp,osaka university), Tomohiro Sagawa (Department of Medical Physics & Engineering,Graduate School of Medicine and Health Science,Osaka Unive)
 
粒子線治療においてビームスキャニング法により腫瘍患部に照射を行う際には、治療計画通りにレイヤー毎の横方向の二次元線量分布を形成し、各レイヤーで線量分布の均一化を図る必要がある。これまでは、2次元的な線量分布の詳細な評価には、ガフクロミックフィルムを用いてオフラインで解析していた。この方法ではフィルムの黒化度が安定するまで、照射後24時間以上待つ必要があり、ビームスキャニングシステムのパラメータを変えた時の線量分布の均一性を評価するには不向きであることから、均一な線量分布形成のためには、その場でスキャニングシステムの最適化調整を行い、リアルタイムで形成された線量分布の均一性や照射野辺縁部のはみ出し精度を把握する必要がある。そこで、本研究では、リアルタイムでビームスポットの変位を画像で記録し、粒子密度分布に比例した蛍光量を逐次積分していくことによって線量分布評価が可能なリアルタイム蛍光モニターの開発を目指す。同モニターの蛍光体には、DRZ蛍光体を用いる。これは残光が数msと短く、また発光感度が高いため、リアルタイム計測には非常に有用である。また、残光時間より長い周期でCCDカメラの取得画像を解析することにより、誤差やバックグラウンドの少ない分布を得る。本発表では、このシステムの開発状況および、照射試験の結果などについて報告する。