TUP074  電磁石と電源  8月1日 第1,2,3,4会議室他 13:00 - 15:00
室温変動による粒子線治療用シンクロトロン偏向電磁石磁場への影響
Effect of room temperature variation on magnetic field induced by a bending magnet of synchrotron for ion therapy
 
○岩井 岳夫(山形大学学術研究院),横山 淳也,小関 悠里(山形大学理学部),門叶 冬樹(山形大学学術研究院)
○Takeo Iwai (Research Institute, Yamagata University), Junya Yokoyama, Yuri Koseki (Faculty of Science, Yamagata University), Fuyuki Tokanai (Research Institute, Yamagata University)
 
加速器施設においては、ビームの安定性を担保するために室温をできるだけ一定にすることが理想的であるが、そのためには空調管理に大きなエネルギーが必要である。近年急激に増えている粒子線治療施設では、経済性という観点からエネルギー消費を減らすような検討が進められつつあり、空調管理にかかるエネルギー消費も例外ではない。本研究では、加速器室の空調条件を最適化するための基礎データとして、加速器室の温度変化が二極電磁石の磁場に及ぼす影響を定量的に評価することを目的とする。16℃〜28℃の間で室温を変化させ、二極電磁石の中心磁場の変動をNMRプローブで測定した結果、磁場は温度上昇によって直線的に減少すること、およびその減少の傾きは最大磁場に近いところでは大きくなるが、それより低い磁場ではほぼ磁場によらず一定になることなどがわかった。