TUP066  電磁石と電源  8月1日 第1,2,3,4会議室他 13:00 - 15:00
SuperKEKB超伝導電磁石用電源の開発―中点のある系の電流制御方式―
Development of SuperKEKB superconducting magnet power supply -current control for positive/middle/negative output system-
 
○大木 俊征,中村 衆,安達 利一(高エネ研)
○Toshiyuki Oki, Shu Nakamura, Toshikazu Adachi (KEK)
 
世界最高のルミノシティを達成したKEKB電子・陽電子衝突型加速器の高度化計画として、SuperKEKB加速器の建設が進められてきた。2016年2月から始まった試験運転は6月まで行われ(Phase 1)、2016年12月から2017年5月にかけて衝突点にBelle II検出器と、その近傍に配置される超伝導電磁石を導入し、2017年度末にビーム衝突運転(Phase 2)を開始する予定である。複数ある超電導電磁石の内、Belleソレノイドによる磁場を打ち消すためのアンタイソレノイド―ESLあるいはESR1―は、コイル両端の間に中間タップを有しており、中間タップで分割される2区間のコイルに流す電流に差を付け、微調整できるようにしてある。このアンタイソレノイドを励磁するための電源には、正極、負極の他、中間極を設け、コイルの3極にそれぞれ接続される。電源の接地極は、中間極と別に、超電導電磁石用クライオスタットへ直接接続してある。本発表では、この中点のある系の電流制御方式について紹介する。