TUP048  高周波加速構造  8月1日 第1,2,3,4会議室他 13:00 - 15:00
音響センサによる加速管の放電検出
Acoustic detection of RF breakdown in RF structures
 
○荒木田 是夫,榎本 嘉範,肥後 寿泰,松本 修二(KEK)
○Yoshio Arakida, Yoshinori Enomoto, Toshiyasu Higo, Shuji Matsumoto (KEK)
 
加速管の外部に音響センサを当て、その音声帯域信号により加速管の状態判断を行った。 KEK e-, e+ Linac において多数の加速管が長期間にわたり運転に使われており各加速管に加えられる現状の電力を知ることが要請されている。 加速管や伝送系に放電などの異常があればクライストロン出力側の測定系で検出される。 しかし1台のクライストロンより4本の加速管に供給される加速ユニットであるために、現在の測定系では4本中のどの加速管が異常か特定できない。 そこで加速ユニットの高周波系、真空系に手を加える必要がなく、4本中で最も放電限界の低い加速管を特定する実務上の手段として音響センサ−を選び各機器の外側に当てて音声信号測定を行った。 加速管の定常時運転時は加えられた高周波電力はおおよそ加速管と終端抵抗で半々消費される。 形状の小さい終端抵抗内でパルス状の高周波電力が短時間で熱に変換されれば機械的に変形して何らかの音も発生する。 導波管系から加速管にかけて、主に加速管の放電であるが、異常が起これば終端まで電力は届かず音は発生しない。