TUP034  ビームダイナミクス・加速器理論  8月1日 第1,2,3,4会議室他 13:00 - 15:00
共振器型自由電子レーザー高輝度THz帯発振のための速度集群最適化シミュレーション
Simulation of velocity bunching optimization for bright THz light source from oscillator FEL
 
○住友 洋介,早川 建,早川 恭史,野上 杏子,境 武志,田中 俊成(日本大学量子科学研究所)
○Yoske Sumitomo, Ken Hayakawa, Yasushi Hayakawa, Kyoko Nogami, Takeshi Sakai, Toshinari Tanaka (IQS, Nihon U.)
 
近年の技術発展によりTHz帯光源の開発が盛んに行われており、物性現象などの研究に活用されている。特に高輝度のTHz光源は物質の性質変化を探るために役に立つ。小・中規模線形加速器と共振器型自由電子レーザーを用いたTHz帯の高輝度光源開発により、光源の入手が容易となり関連研究分野の飛躍的な発展を促進すると期待される。 本発表においては日本大学電子線利用施設における線形加速器の利用を想定する。電子ビームのプレバンチ化により、全長2.4 m程度のアンジュレーターにおいて非線形的に発振が行われ、効率的なTHz帯高輝度光生成が期待できる。日本大学には3本の4 m進行波加速管が有り、またアンジュレーター前にある2つの45度偏向磁石も踏まえると、速度集群を含めた様々なバンチ化の組み合わせが考えられる。このうちTHz帯高輝度発振が効率良く行えるような条件を見出すためには、電子銃からのシミュレーションが大きな助けとなる。特に、輸送する電子は25 MeVよりも低いエネルギーであるので、加速管における空間電荷効果を含めた速度集群のシミュレーションは重要である。 本発表においては、3本の4 m進行波加速管における速度集群シミュレーションを中心に最適化条件の報告を行う。