TUP017  光源加速器  8月1日 第1,2,3,4会議室他 13:00 - 15:00
IBSと高調波空洞に関するKEK-LS計画のビームシミュレーション
Beam simulation including effects of IBS and higher harmonic cavities for KEK-LS ring
 
○島田 美帆,中村 典雄,原田 健太郎(高エネ研)
○Miho Shimada, Norio Nakamura, Kentaro Harada (KEK)
 
将来放射光源として、3 GeVの蓄積リングであるKEK-LS計画を進めている。これまでの設計では、シミュレーションコードとしてKEKで開発されたコード、SADを主に用いていた。本研究ではAPSで放射光源用に開発されたコード、elegantでビームシミュレーションを行い、これまでの計算結果のクロスチェックや補強をするために実施した。 蓄積リングのエミッタンスを決める要因のひとつにイントラ・ビーム散乱(IBS)がある。これは、バンチ電荷量が大きいときに顕著になり、解析的に得られるゼロ電流の平衡エミッタンスやバンチ長に依存する。時にはゼロ電流の結果と大小関係が逆になるケースもある。これまで、分散関数が有限の値を持つ場所に挿入光源を設置するとエミッタンスが増加してしまうという懸念があったため、IBSの効果も含めた上で再度評価を行った。また、高次高調波空洞によってバンチ長を伸長させたときのエミッタンスの改善や輝度に対する影響を調べた結果についても報告する。