TUOM04  電磁石と電源1  8月1日 小講堂(1F) 16:20 - 16:40
SPring-8-IIのための永久磁石ベース偏向磁石開発の現状
Status of permanent dipole magnet development for SPring-8-II
 
○谷内 努,青木 毅,松原 伸一(高輝度光科学研究センター),高野 史郎,深見 健司,渡部 貴宏(高輝度光科学研究センター/理化学研究所放射光科学総合研究センター)
○Tsutomu Taniuchi, Tsuyoshi Aoki, Shinichi Matsubara (JASRI), Shiro Takano, Kenji Fukami, Takahiro Watanabe (JASRI / RIKEN SPring-8 Center)
 
SPring-8のアップグレード計画であるSPring-8-IIでは、偏向磁石として永久磁石を用いることが検討されている。永久磁石を採用することにより電源や冷却水設備が不要となるため、電力削減や故障頻度の低減、無振動などのメリットが得られる。その一方、温度変化による残留磁束密度の変動や隣接する機器への漏洩磁場、経時的あるいは放射線照射による減磁などの永久磁石に特有の課題に対する評価・対策を十分検討しなければならない。我々はこれまでに、シミュレーションによる磁気回路の検討や原理実証機による測定などを行い、実機で必要となる磁場強度調整機構や温度補償磁気回路、階段状の磁場勾配を持つLongitudinal Gradient Bend などの要素開発を行ってきた。本発表では、開発研究の概要及び実機プロトタイプ機の設計・製作及び測定結果等について報告する。