TUOM02  電磁石と電源1  8月1日 小講堂(1F) 15:40 - 16:00
SiC化が進む加速器用高電圧パルス電源の研究
Research on high-voltage pulsed power supplies for accelerator applications with advanced SiC devices
 
○徳地 明(株式会社パルスパワー技術研究所),内藤 孝,明本 光生(高エネルギー加速器研究機構),岩室 憲幸(筑波大学),江 偉華(長岡技術科学大学),福田 憲司(産業技術総合研究所、先進パワーエレクトロニクス研究センター),高柳 智弘(日本原子力研究開発機構)
○Akira Tokuchi (Pulsed Power Japan Laboratory Ltd. (PPJ)), Takashi Naito, Mitsuo Akemoto (KEK), Noriyuki Iwamuro (University of Tsukuba), Weihua Jiang (Nagaoka University of Technology), Kenji Fukuda (AIST,ADPERC), Tomohiro Takayanagi (JAEA/J-PARC)
 
加速器システムの中には、多数の高電圧パルス電源が使用されているが、高電圧(数10kV以上)、大電流(数kA以上)、高速立上り(数10ns以下)と非常に厳しい使用条件の為に、これまで、サイラトロン等の放電管を使用するしか方法がなかった。しかし、これらの放電管は寿命が短い、繰り返し周波数が低い、付帯電源が必要、安定性が悪いなど、多くの欠点があり、加速器の性能を著しく低下させていた。 近年、SiC半導体デバイスの急速な発展などにより、素子の電圧、電流は年々上昇し、又、スイッチング時間の高速化と高周波化も進んできた。加えて、多数の半導体デバイスを直列、並列に安定に動作させる回路構成もMARX回路、LTD回路、マトリックス回路、SOS回路等種々開発が進んできた結果、ほとんど全ての高電圧パルス電源は半導体で実現可能となってきた。 これにより、これまでの放電管の多くの欠点は克服され、加速器の性能も著しく改善されるようになってきた。 近年、半導体化がすすめられてきた当社の実施事例と合わせて、用途に合わせた最適なパルス電源の選定について系統だった研究を行ってきたのでこの研究結果を報告する。 本研究の一部は、共同研究体「つくばパワーエレクトロニクスコンステレーション(TPEC)」の事業として行われた。