THOM06  ビーム診断・ビーム制御2/ビームダイナミックス・加速器理論  8月3日 小講堂(1F) 10:40 - 11:00
パルス・モード計測型光位置モニタの実証試験
Demonstration of pulse-mode x-ray beam position monitor
 
○青柳 秀樹,古川 行人,渡辺 篤雄,高橋 直(高輝度光科学研究センター)
○Hideki Aoyagi, Yukito Furukawa, Atsuo Watanabe, Sunao Takahashi (JASRI)
 
放射光施設の挿入光源ビームラインにおいて、パルス毎に計測することを目指した光位置モニタの開発を進めている。本モニタは、SPring-8独自のアイデアに基づくストリップライン型光電面を用いた光位置モニタの技術を取り採り入れたもので、高い耐熱を持たせるために多結晶ダイヤモンドをヒートシンクとして用いている。プロトタイプを設計・製作し、SPring-8偏向電磁石ビームラインにて実証試験を実施した。その結果、半値全幅が目標である1nsを下回る単極性パルス信号を観測し、パルス毎に位置感度を有することも確認した。本モニタは、パルス・モード計測に特化して設計されているが、直流型の位置モニタとしても使用することが可能で、安定性・分解能において信頼性の高い従来型の位置モニタに比べても遜色のない性能であることを確認した。本モニタは既にユーザー運転中に運用されており、定点観測等に用いられている。本発表では、本モニタのパルス・モードにおける実証試験と直流モードでの性能評価試験の結果報告、及び、パルス・モードでの運用に向けた今後の計画について報告する。