IPP006  革新的加速器技術(の提案)  8月1,2日 第1,2,3,4会議室他 13:00 - 15:00
共振器型レーザー駆動誘電体加速器の研究
Study on a Laser-driven dialectic accelerator with resonator
 
○小山 和義(高エネ研,東大),Chen Zhaofu,上坂 充(東大),吉田 光宏(高エネ研)
○Kazuyoshi Koyama (KEK, University of Tokyo), Zhaofu Chen, Mitsuru Uesaka (Univ. Tokyo), Mitsuhiro Yoshida (KEK)
 
バイナリー位相を持つ誘電体製回折格子による非相対論的領域での電子加速に関する解析を進め、それに沿った回折格子を製作し、加速実験のための準備を進めている。実験では一枚の格子を用いておもて面からの一方向からのレーザー照射を行う。この配位では、高勾配加速は入射の位相及び回折格子からの電子ビームの距離の限られた領域でのみ可能である。これら単純な回折格子を使った方法では、レーザーの電界と電子の相互作用は一過性でしかなく効率が悪い。もし、フィネスが100程度のファブリーペロー共振器にレーザーのエネルギーを蓄えることができれば、10ps程度で数十から百マイクロジュールのパルスを多層膜反射鏡の破壊限界に近い電界強度を得ることが可能になる。この大きさのレーザーパルスは自由空間を介さずにファイバーだけで伝送が可能であり、実用化にとって朗報となる。我々は、ファブリーペロー共振器型レーザー駆動誘電体加速器の検討を行っている。これまでに、数値計算では相対論的電子の加速の可能性を示すことができた。