FSP025  施設現状報告ポスター  8月1,2日 ホワイエ(2F) 13:00 - 15:00
名古屋大学における静電陽子加速器を用いたホウ素中性子捕捉療法用中性子施設の現状
Present status of the BNCT neutron facility driven by an electrostatic proton accelerator at Nagoya University
 
○鬼柳 善明,土田 一輝,釣田 幸夫,佐藤 和也,古澤 大貴,山崎 淳,吉橋 幸子,渡辺 賢一,瓜谷 章,恒吉 達矢,辻 義之(名大工),市川 豪,伊藤 維久弥,今城 想平,土川 雄介,広田 克也,北口 雅暁,清水 裕彦(名大理)
○Yoshiaki Kiyanagi, Kazuki Tsuchida, Yukio Tsurita, Kazuya Sato, Daiki Furuzawa, Atsushi Yamazaki, Sachiko Yoshihashi, Kenichi Watanabe, Akira Uritani, Tatsuya Tsuneyoshi, Yoshiyuki Tsuji, Go Ichkawa, Ikuya Ito, Sohei Imajo, Yusuke Tsuchikawa, Katsuya Hirota, Masaaki Kitaguchi, Hirohiko Shimizu (Nagoya University)
 
名古屋大学では、静電陽子加速器ダイナミトロン(定格2.8MeV、15mA)をベースとした、医理工応用を目指した中性子施設NUANS(Nagoya University Accelerator-driven Neutron Source)を建設中である。第一ビームラインがボロン中性子捕捉療法(BNCT)用、第二ビームラインが理工応用である。この施設の第一の目的は、低エネルギー加速器と密封型リチウムターッゲトを用いたシステムによって、BNCTが可能かどうかを工学的観点から明らかにすることである。そのため、中性子ビーム線質、ターゲットの健全性などについて検討を行う。加速器は、2mAの電流値を達成した本年5月に施設検査を受け、陽子ビーム照射実験が可能となった。今後、加速器パワーの増加とともに、BNCT用高出力ターゲット開発のための陽子照射実験を進めて行く予定である。次の段階として年内の中性子発生を目指している。ターゲットとしては、第一ビームラインではベリリウムとリチウムターゲットを、また、第二ビームラインではベリリウムを使用する。それぞれの加速器パワーの上限が異なるため、それに応じた建屋の放射線線量評価を行った。さらに、BNCT用中性子源の高性能化、徐熱の高度化を行っている。本報告では、加速器、BNCT用システムの開発状況など施設の現状について報告する。