FSP018  施設現状報告ポスター  8月1,2日 ホワイエ(2F) 13:00 - 15:00
阪大産研量子ビーム科学研究施設の現状報告
Status report of Research Laboratory for Quantum Beam Science, ISIR, Osaka University
 
○古川 和弥,誉田 義英,藤乗 幸子,磯山 悟朗,岡田 宥平,久保 久美子,徳地 明,楊 金峰,近藤 孝文,菅 晃一,神戸 正雄,吉田 陽一(大阪大学 産業科学研究所)
○Kazuya Furukawa, Yoshihide Honda, Sachiko Tojo, Goro Isoyama, Yuhei Okada, Kumiko Kubo, Akira Tokuchi, Jinfeng Yang, Takafumi Kondoh, Koichi Kan, Masao Gohdo, Yoichi Yoshida (ISIR, Osaka University)
 
阪大産研量子ビーム科学研究施設はLバンド40 MeV電子ライナック、フォトカソードRF電子銃ライナック、Sバンド150 MeV電子ライナック、コバルト60γ線照射装置を持つ放射線共同利用施設である。Lバンドライナックはナノ秒とサブピコ秒領域のパルスラジオリシスを用いた研究や、FELによる大強度テラヘルツ波の発生と利用に用いられる。モジュレータではサイラトロンに替わるSI-サイリスタを用いた半導体スイッチを開発しており、昨年度は逆電圧対策やノイズ対策を行った。また冷却装置関係では1次側冷却水の大幅な更新を行い、タイマー運転用のPLCや漏水検出器の整備を進めている。また現在のWindows2000を用いた制御システム更新のため、データベースとしてMySQL、PLCとの通信用にJAVA、ユーザーインターフェース用にC#を用いたWindows10で動作するプログラムの開発を進めている。RF電子銃ライナックは、フェムト秒パルスラジオリシスによる放射線化学初期過程の解明に用いられている。また、より時間分解能を向上したアト秒パルスラジオリシスの実現と、集団イオン化等の新奇現象の解明のため、超短パルス電子ビーム発生方法・計測手法を開発している。RF電子銃を用いたMeV電子顕微鏡、電子線回折と新規電子銃開発の役割を担った小型短パルス電子線発生装置を開発している。本発表では当施設の保守管理・開発の状況に関して報告する。