FSP003  施設現状報告ポスター  8月1,2日 ホワイエ(2F) 13:00 - 15:00
iBNCT加速器の現状
Status of the iBNCT accelerator
 
○杉村 高志,内藤 富士雄,小林 仁,栗原 俊一,佐藤 将春,赤木 智哉(KEK),熊田 博明 ,田中 進,大西 貴博(筑波大),大場 俊幸,名倉 信明 (NAT),大内 利勝 ,櫻山 久志 ,山之内 諒 (ATOX),藤倉 昇平(東大),高崎 栄一 ,穴見 昌三,三浦 太一,本田 洋介,帯名 崇 ,福田 将史,宮島 司,二ツ川 健太,方 志高,南茂 今朝雄,福井 佑治 ,高木 昭 ,柴田 崇統 ,池上 清,堀 洋一郎 ,魚田 雅彦,佐藤 吉博,嶋本 眞幸,丸田 朋史,劉 勇,川村 真人 ,フェン チウ(KEK),長谷川 和男,三浦 昭彦,篠崎 信一 ,千代 悦司(JAEA/J-PARC)
○Takashi Sugimura, Fujio Naito, Hitoshi Kobayashi, Toshikazu Kurihara, Masaharu Sato, Tomoya Akagi (KEK), Hiroaki Kumada, Susumu Tanaka, Takahiro Onishi (U. of Tsukuba), Toshiyuki Ohba, Nobuaki Nagura (NAT), Toshikatsu Ouchi, Hisashi Sakurayama, Ryo Yamanouchi (ATOX), Shohei Fujikura (U.of Tokyo), Eiichi Takasaki, Shozo Anami, Taichi Miura, Yosuke Honda, Takashi Obina, Masafumi Fukuda, Tsukasa Miyajima, Kenta Futatsukawa, Zhigao Fang, Kesao Nanmo, Yuji Fukui, Takagi Akira, Takanori Shibata, Kiyoshi Ikegami, Yoichiro Hori, Masahiko Uota, Yoshihiro Sato, Masayuki Shimamoto, Tomofumi Maruta, Yong Liu, Masato Kawamura, Qiu Feng (KEK), Kazuo Hasegawa, Akihiko Miura, Shin-ichi Shinozaki, Etsuji Chishiro (JAEA/J-PARC)
 
いばらき中性子医療研究センターでは、8MeV陽子加速器とベリリウム標的を用いて中性子を発生させ、BNCT(ホウ素中性子捕捉療法)を用いたがん治療の研究を行うことになっており、加速器の建設及び調整を進めてきた。2017年1月には施設検査に合格し、生物実験へ向けた調整を進めている。この加速器はRFQとDTLの2個の空洞を持ち、1つのクライストロンから高周波電力を分配して供給している。これらの空洞の基本RF設計はJ-PARCリニアックのRFQ2号機及びDTLと同一であるが、BNCTのために要求される中性子線密度を達成するために、平均電流で2mA以上のビーム電流が要求されている。そのためにビーム繰り返し最大200Hz、ビームパルス幅最大990usecと、J-PARCでの運転実績に比べ、Duty factorが非常に大きい状態で運転されることが大きな相違となっている。また、将来病院内に設置することを想定し冷却水の流量を減らすために、加速管内での冷却水の温度上昇を10℃程度まで許容するという挑戦的な排熱設計を採用していることも大きな特徴の一つといえる。 ビームの安定供給に関し治療サイドからは患者一人当たりの治療時間(約1時間)は安定に運転できることを要求されており、現在の主な中断の原因となっている空洞のトリップに関して真空装置の増強と空洞のコンディショニングによる改善を図っているところである。本発表では、このような8MeV陽子加速器の現状について報告をしたい。