TUP094  加速器制御  8月9日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
SuperKEKBのための電磁石電源制御システムの改造
Upgrade of the Magnet Power Supply Control System for SuperKEKB
 
○中村 達郎,秋山 篤美,小田切 淳一,佐々木 信哉(高エネ研),青山 知寛,藤田 誠,中村 卓也,吉井 兼治(三菱電機システムサービス株式会社),芳藤 直樹(東日本技術研究所)
○Tatsuro Nakamura, Atsuyoshi Akiyama, Jun-ichi Odagiri, Shinya Sasaki (KEK), Tomohiro Aoyama, Makoto Fujita, Takuya Nakamura, Kenzi Yoshii (Mitsubishi Electric System & Service Co., Ltd.), Naoki Yoshifuji (e-JAPAN IT Co., Ltd.)
 
SuperKEKB加速器の電磁石電源の遠隔制御システムは、KEKB加速器のシステムをベースに開発を行なって来た。KEKB加速器ではVMEベースの制御計算機と電磁石電源とを結ぶフィールドバスとしてARCNETを採用した。マイクロプロセッサを搭載したPower Supply Interface Controller Module (PSICM)と呼ぶモジュールを電源に内蔵させる事で、簡単にARCNETに接続できるようにすると共に、高度な制御機能の組み込みを実現している。SuperKEKBでは改良版のPSICMを開発し、ARCNETの通信速度の高速化を図るとともに、高分解能DACを搭載した電磁石電源にも対応すべく32ビットデータを扱えるように拡張した。SuperKEKBではKEKBと比べ、DACのビット数や多種多様なインターロック情報の扱いなど、電源のバリエーションが大幅に増えたことも特徴である。これらを統一的に扱うため制御ソフトウェアにも様々な改良を加えている。ここではこれら制御システムの改造を概観するとともにSuperKEKB Phase-1運転での動作状況を報告する。