TUP055  レーザー  8月9日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
オートコリレーションによるピコ秒光陰極励起用UVレーザのパルス長測定
Pulse Duration Measurement of Pico-second UV Photocathode Driving Laser by Autocorrelation Technique
 
○全 炳俊,中嶋 隆,紀井 俊輝,増田 開,大垣 英明(京大エネ研)
○Heishun Zen, Takashi Nakajima, Toshiteru Kii, Kai Masuda, Hideaki Ohgaki (IAE, Kyoto Univ.)
 
近年、光陰極高周波電子銃は高輝度電子ビーム発生に広く用いられるようになってきており、京都大学エネルギー理工学研究所でも既存4.5空胴高周波電子銃中のLaB6陰極にUVレーザ(波長266 nm)を照射し、光電子放出により電子を供給する事で、中赤外自由電子レーザの高性能化を達成している。また、1.6空胴高周波電子銃中の銅陰極にUVレーザを照射し、発生させた電子ビームを用いて、小型THz光源の開発を進めている。光陰極励起に使用されるUVレーザのパルス長は発生した電子ビームの特性を大きく左右する重要なパラメータである。従来、ストリークカメラがその測定に用いられてきたが、非常に高価であり、扱いも容易でない事から、今回、サファイア基板中での非線形吸収を用いたオートコリレータを構築し、パルス長の測定を行った。測定されたパルス長は約18 ps-FWHMであり、モードロックNd:YVO4レーザ発振器の仕様値である7.5 ps-FWHMに比べて倍以上長い値であった。今後、パルス長伸長の理由についての詳細な測定・検討を行い、これも合わせて報告する予定である。