MOP134  加速器土木・放射線防護  8月8日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
放射線損傷予測の高精度化と高効率化−フィルム校正関数と画像解析ソフトの選択−
Improvement of accuracy and efficiency for radiation damage prediction - Selection of the film calibration function and image analysis software
 
○成山 展照((公財)高輝度光科学研究センター)
○Nobuteru Nariyama (JASRI)
 
加速器マシン収納部内はビームロス等により2次的に発生する放射線が、機器内の半導体や高分子材料等に損傷を与える。汎用的な材料については、損傷を引き起こす線量レベルがCo-60γ線を用いた一連の照射試験によりデータベース化されており、加速器定常運転時の線量率が得られれば、損傷により機能を失う時期を予測することができる。測定は、位置情報も得られるフィルムが有用である。SPring-8では、高線量用のガフクロミックフィルムが今まで用いられてきたが、SPring-8 IIでは6GeV運転が想定され、またSACLAでの利用など、数Gy以下に感度を持つ低線量用フィルムの利用が増えてきた。それとともに、低線量解析における校正関数を定期的に整備する必要が出てきた。また、改良著しい画像ソフトを適宜読み取りシステムに取り入れていくことにより、情報をより効率的に取得することができるようになる。本研究では、フィルム読み取りの高精度化及び効率化を目的に、最適な校正関数の検討とガフクロミックフィルムに使用可能な画像解析ソフト(FilmQA Pro, Origin Pro, MATLAB)をカラーマップ、プロファイル等の出力に関して相互に比較したので、報告する。