MOP094  加速器制御  8月8日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
J-PARC MR MPSにおけるビームアボートシステムのアップグレード
Upgrade Plan of Beam Abort System in J-PARC MR MPS
 
○木村 琢郎,佐藤 健一(高エネルギー加速器研究機構)
○Takuro Kimura, Kenichi Sato (KEK)
 
J-PARCのMain Ring(MR)では速い取り出し(FX)と遅い取り出し(SX)の2つの運転モードが存在する。 MRの機器のインターロックによりMachine Protection System(MPS)が発報した際、加速器は安全にビーム運転を停止し、ビームはスケジュールされたタイミングでアボートダンプに取り出されることにより安全性を担保している。これまでFXではMPSが発報した際、加速器の運転周期の中でスケジュールされたタイミングでビームアボートを行っていたが、ビーム運転に影響の大きい機器については即時アボートシステムの導入を計画している。一方のSXでは2015年の夏期シャットダウンにて遅い取り出しを中止し、スケジュールされたタイミングで残ったビームのアボートを行うSX Abortシステムの導入を行った。このSX Abortシステムはビーム運転にて有効性が示されたため、さらなるアップグレードを計画している。本稿では、加速器や実験施設の安全性をより向上させるために、2016年の夏期シャットダウン中に計画される、それぞれの運転モードに合わせたアボートシステムのアップグレードに関して報告する。