MOP082  ビーム診断・ビーム制御  8月8日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
高電流密度電子ビームに対する結晶スクリーンの性能評価
Performance test of scintillating screens for high current density electron beam
 
○宮原 房史,佐藤 政則,清宮 裕史,諏訪田 剛(高エネ研)
○Fusashi Miyahara, Masanori Satoh, Yuji Seimiya, Tsuyoshi Suwada (KEK)
 
KEK電子陽電子入射器ではSuperKEKBへのアップグレードにともない、電子ビームの電荷量がKEKB時代の5倍の5 nC、規格化エミッタンスは20 mm mrad 以下となる。これにともない既設のビーム診断系の性能向上が求められている。これまで、入射器ではビームのプロファイル測定にアルミナ蛍光板を用いてきたが、アルミナ蛍光板は蛍光板内での光の乱反射やミリ秒オーダーの非常に長い残光などが原因で分解能が悪化する問題がある。そこで分解能がよく、放射線耐性に優れた結晶スクリーンへの置き換えを検討している。近年、ビームプロファイル測定には主にYAG:Ceが用いられるが、電流密度が1.5 nC/mm^2で発光が飽和するという報告があるため、入射器の高電流密度(>20 nC/mm^2)で十分な性能を発揮できるか不明である。そこで、シンチレータの特性を考慮し、性能評価のためYAG:Ceの他にLYSO:Ce、 LSO:Ce、BGO、CsI:Tlを用意した。高電流密度の電子ビームを用いた各結晶の評価試験の結果を報告する。