MOP058  レーザー  8月8日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
レーザーコンプトン散乱光源のための光共振器開発
Development of optical cavity for the laser-Compton scattering photon source
 
○赤木 智哉,小菅 淳(高エネ研)
○Tomoya Akagi, Atsushi Kosuge (KEK)
 
レーザコンプトン散乱を利用した小型加速器による高輝度X線源の開発を行っている。LCS光源は準単色、エネルギー可変、微小光源さらに偏光の切り替えが容易という特徴をもつため様々な分野での応用が期待されるが、実用化のためにはX線の強度が課題である。X線強度を上げるためには高強度のレーザーパルスを電子ビームとの衝突点において10ミクロン程度のスポットサイズに絞りこみ、電子ビームの周波数と同期させて衝突させることが必要である。このようなレーザーシステムを実現するため、光共振器の開発を行っている。現在我々の光共振器では、レーザーを蓄積すると共振器の急激な温度上昇が確認されている。共振器の温度が上昇し続けると周長が変化し、共振器の繰り返し周波数を加速器の周波数に同期し続けることが困難になり安定なレーザーコンプトン散乱を行えなくなるため、高強度レーザーの蓄積を実現させるには対策が必要である。この問題を解決するため共振器の熱対策について検討する。