FSP023  施設現状報告ポスター  8月8,9日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
あいちSR光源加速器の現状
Present status of accelerators of Aichi Synchrotron Radiation Center
 
○真野 篤志,高嶋 圭史,保坂 将人,持箸 晃,石田 孝司(名大SRセンター),加藤 政博(分子研UVSOR),山本 尚人(KEK),竹田 美和(あいちSR)
○Atsushi Mano, Yoshifumi Takashima, Masahito Hosaka, Akira Mochihashi, Takashi Ishida (Nagoya University), Masahiro Katoh (UVSOR), Naoto Yamamoto (KEK), Yoshikazu Takeda (AichiSR)
 
あいちシンクロトロン光センター(あいちSR)は、愛知県の科学技術政策である「知の拠点あいち」計画における中核施設として、中部地区を中心とする産学官の協力によって整備されてきた。運営は公益財団法人科学技術交流財団が行い、加速器や放射光ビームラインなどに対する技術的な支援を、名古屋大学を中心とする大学連合が行っている。 加速器は、50 MeV直線加速器、1.2 GeVブースターシンクロトロン、1.2 GeV蓄積リングから成っている。蓄積リングは周長72 mで一部の偏向電磁石に超伝導電磁石を使用しているという特徴がある。超伝導偏向電磁石の利用により、産業利用でニーズの多い硬X線の利用が可能となっている。 あいちSRでは2013年3月26日の共用開始以降、順調に利用者が増加し、2015年度のユーザー利用率は共用ビームライン(7本)の過半数では95%を超え、全共用ビームライン総合でも80%を超えた。 2015年度に行われた加速器の主な更新としてはトップアップ入射時の蓄積ビーム振動を抑制するパルス六極電磁石入射システムの設置がある。 また、順調な運転ができていた2014年度に比べ、2015年度は直線加速器電子銃用100kV絶縁トランスのトラッキング放電損傷等、重大なトラブルが数件発生した。 本発表では、あいちSRの光源加速器の現状と施設の詳細について報告する。