WEP134  加速器土木、放射線防護  8月5日 小ホール 13:00 - 15:00
KEK電子陽電子入射器におけるアライメントレーザーフィードバックシステムの改良
Improvement of Alignment Laser Feedback System for KEK electron/positron Injector Linac
 
○市川 智浩,草野 史郎,工藤 拓弥,水川 義和(三菱電機システムサービス(株)),諏訪田 剛,佐藤 政則(KEK加速器/総研大加速器科学専攻)
○Tomohiro Ichikawa, Shiro Kusano, Takuya Kudou, Yoshikazu Mizukawa (Mitsubishi Electric System & Service Co.,Ltd.), Tsuyoshi Suwada, Masanori Satoh (KEK, Accelerator Laboratory/SOKENDAI, Department of Accelerator Science)
 
現在,電子陽電子入射器(以下,入射器)では,次期計画であるSuperKEKBに向けて入射器増強および高度化が進行中である。それを受け,入射器のアライメント高精度化が進められている。入射器アライメントの基本となるシステムの1つに,レーザーを基盤としたものがある。本システムは,2つの長直線部(A-BおよびC-5セクタ)にそれぞれ設置されたHe-Neレーザーおよび四分割受光素子(QPD: Quadrant-segmented Photo-Diode) から構成される。QPDは,加速管4本が搭載された加速ユニット架台の両端面に取り付けられている。架台内部にはレーザー光路用の光軸管が組み込まれており,真空排気した管内を伝搬するレーザー位置をQPDにより測定する。この測定に基づき,光軸からの変位量がゼロになるように,加速ユニットの機械的な調整をおこなう。2009年度よりシステムの開発が進められ,計算機によるフィードバック制御システムを構築した。2013年度には,500m長直線部終端におけるレーザー位置安定度±40μm(1σ)を達成し,高精度なアライメント評価が可能となった。フィードバック制御システムには,長直線部終端に設置されるWindows型オシロスコープおよびピコステージから構成される。ピコステージを用いることにより,レーザー出射角度の精密制御を実現している。本年会では,EPICSを基盤として構築した本フィードバック制御システムについて詳しく報告する。